腰痛治療大辞典【病院で教えない腰の痛みの原因】

腰痛治療大辞典【病院で教えない腰の痛みの原因】

腰痛治療大辞典 > 仰向けと腰痛 ← 現在のページ

仰向けは腰痛が出づらい寝方なので、痛みが出る時は本当の原因を対処する

うつ伏せや横向きの寝方と比較した場合、仰向けは腰痛改善に最も適した、負担の少ない寝方になります。

しかし実際は、『仰向けで寝ると腰が痛い』『寝起きがつらい』という方が、私の整体院にも多く来院されています。

こちらではまず、『仰向けで寝ているときに腰へ痛みが出る原因』について、私の20年の治療経験に基づいた独自の視点でお話します。

その後、それぞれの原因に合わせた対処法や改善方法についてお話したいと思います。

仰向けで引き起こされる腰痛の4大症状

『仰向けで寝ると腰が痛い』と言った場合、症状の出方を分類しますと、4つに分けることができます。

  1. 仰向けで寝た直後は腰に痛みを感じるが、徐々に慣れる
  2. 仰向けで寝た瞬間からずっと腰が痛い
  3. 仰向けでも痛いが、横向きになっても痛い(どちら向きかが楽な場合も)
  4. 寝起きに腰が痛む

仰向けで起こる4大腰痛症状の7つの原因【結論】

複合的な症状の場合も多く見られますが、まずは7つの腰痛を原因別に分類したいと思います。

寝た直後は痛いが慣れる
→『軽症の猫背型』もしくは『軽症の反り腰型』

寝た直後からずっと痛い(段々強くなる場合も)
→『重症の猫背型』『重症の反り腰型』

仰向けも横向きも痛い
→『神経痛型』もしくは『内臓疾患型』

寝起きに痛む
→『寝返り不全型』もしくは、これらの複合型

※『猫背型』と『反り腰型』は、説明のために私が作った言葉です。

これらの内容を説明するにあたり、背骨の構造について簡単に説明したいと思います。


猫背と反り腰(そりごし)

腰の背骨部分は、『腰椎と呼ばれる5つの骨』が縦に積み重なっています。

この5つの骨は、真っ直ぐに積み重なるのではなく、お腹側に『少しだけ反る』ように積み重なっています。

積み重なった腰の背骨(腰椎)の反りが逆方向になってしまった状態を『猫背』と言い、反りが強くなってしまった状態を『反り腰(そりごし)』と言います。

猫背型と反り腰型

仰向けで寝たときに、初めは腰痛が出ても、しばらくすると痛みが治まる症状は、『軽症の猫背型』もしくは『軽症の反り腰型』が原因とお話しました。

また、仰向けで寝た直後からずっと痛い、もしくは段々痛みが強くなる症状の場合は、『重症の猫背型』もしくは『重症の反り腰型』が原因になります。


軽症型と重症型の違い

猫背型・反り腰型ともに軽症の原因は、『筋肉のコリが強く、背骨や骨盤などが動きづらくなった状態』を指します。

重症の原因は、猫背型・反り腰型ともに『軽症をさらに悪化させた症状』になります。

具体的には、『筋肉のコリが非常に強かったり、背骨や骨盤などの関節(骨と骨の連結部分)が動かなくなったり、歪みが起こったりした状態』になります。

まずはこれらのことを踏まえた上で、初めに『猫背型』について詳しく説明したいと思います。

猫背型とは腰猫背のこと

猫背とは、一般的には『肩甲骨周辺の背中が丸くなる姿勢』を指すのですが、細かく分類すると3つに分かれます。

  1. 首だけが下を向く首猫背(スマホ姿勢)
  2. 背中が丸くなる背中猫背(一般的な猫背)
  3. 腰部分で猫背になる腰猫背

ここでいう猫背型は、『腰の反りが逆方向になった腰猫背』を指します。

まずは、軽症の猫背型の症状が引き起こされる原因について説明したいと思います。


軽症の猫背型(腰猫背)が症状をもたらす原因

腰まわりの筋肉は、本来の形である『腰が反った状態』で最も柔らかくゆるみます。

しかし、悪い姿勢や習慣で腰猫背が続いてしまうと、無理な負担が腰の筋肉に掛かり続けるため、次第にコリや固まりが強くなっていきます。

腰猫背の状態で、コリ固まった筋肉のまま仰向けで寝ると、背中側に出っ張った背骨が敷き布団や床に押される形になります。

そうすると、『腰猫背から適度に反った状態』に押し戻す力が腰に掛かるため、『筋肉や背骨が慣れるまで腰痛が出る』というのが、軽症の猫背型の特徴になります。


重症の猫背型の症状は歪みが大きな原因

軽症の猫背型の場合、筋肉の強いコリが原因となり、仰向けで寝たときに腰痛が出ました。

重症の場合は、筋肉のコリが軽症の時よりもさらに強くなり、それが原因で背骨や骨盤の関節(骨と骨の連結部分)が動けなくなるのが1つです。

また、背骨や骨盤に負担が掛かって歪みが起こり、異常な形で固まってしまうことで、関節が正常の働きをしなくなるのも1つになります。

軽症なら、仰向けで寝ても『筋肉や背骨が対応』すれば痛みも自然と消えますが、重症の場合は体が寝方に対応できません。

そのため、仰向けで寝たときの腰の痛みは、いくら時間が経っても軽減しませんし、場合によっては段々と強くなることもあります。


猫背型で『症状を引き起こす原因』の原因

猫背型で腰痛などの症状をもたらす原因は、筋肉のコリ(軽症)や骨格の歪み(重症)などである、とお話しました。

それらの筋肉や骨格の問題(原因)を、さらに引き起こす原因について、立った姿勢と座った姿勢を中心にお伝えします。


立位で猫背型を引き起こす姿勢

立った姿勢で猫背型を引き起こす原因は、大きく分類すると3つあります。

  1. かかと重心
  2. 前かがみ
  3. 中腰動作

かかと重心

かかと重心とは、立ったときに足の真ん中(土踏まずの部分)に体重が掛かるのではなく、かかと方面に体重が掛かる状態です。

かかとに体重が掛かると、お尻が少し出っ張った姿勢で立つことになり、それが腰猫背(猫背型)の原因になります。


前かがみと中腰動作

前かがみと中腰動作は見分けが付きづらいですが、前にかがんだ状態で『力を使わない動作』を前かがみ、『力を使う動作』を中腰動作と分けています。

前かがみは、洗い物をしたり掃除機を掛けるなどの日常生活や家事・育児などが多く、中腰作業は農作業や物運び、力仕事やスポーツなどが挙げられます。

前かがみも中腰動作も、お尻が出っ張る形で上半身が『くの字』に曲がり、それが原因となり腰猫背の状態煮になります。


座位で猫背型を引き起こす姿勢

座った姿勢は、正座と女の子(アヒル)座り以外は、腰が反り猫背型の姿勢になります。

まずは床(地べた)に座る姿勢ですが、あぐら、体育(体操)座り、足をまっすぐ伸ばして座る長座の3つが、腰猫背を作る原因になります。

椅子に座った姿勢もそうですが、腰の反りを意識してキレイに座ったとしても、座った姿勢自体がすでに『くの字』に曲がっている姿勢です。

この場合は、どんなにキレイに座ったとしても、骨盤部分が猫背の形になってしまうため、腰には負担の掛かる姿勢となってしまいます。


横向きで丸くなる寝方も腰猫背を作る

横向きの寝方は、腰猫背というよりも『背中の真ん中あたりが丸くなる』ケースが多いのですが、腰の悪い方だと腰から丸くなる場合もあります。

この寝方が習慣になっている場合は、どれだけ立ち方や座り方を意識しても、寝ているときに台無しにしてしまい、猫背型の症状が出やすくなります。


猫背型の改善と対処方法

猫背型を改善するために最優先で行うべきことは、猫背になる習慣を改めて見直すことになります。

姿勢というのは子供の頃から無意識に行っているものが多く、『悪い姿勢はそれほど取っていない』と思っていても、意識して探すと山のように出てくることも少なくありません。


猫背型を改善するためのチェック項目

立っている姿勢

  • 足の土踏まずに体重が乗っているか(かかと重心じゃないか)
  • 適度に胸を張っているか(猫背になっていないか)

日常生活

  • 顔を洗うとき
  • 座っているとき
  • トイレやお風呂のとき
  • 携帯電話(スマホ)をいじっているとき
  • 寝ているとき

家事

  • 洗い物をするとき
  • 掃除機を掛けるとき
  • お風呂を洗っているとき

育児

  • 抱っこやおんぶをしているとき
  • 授乳しているとき
  • おしめ交換のとき

仕事や趣味(スポーツなど)

  • 重い物を持っているとき
  • パソコン作業をしているとき
  • スポーツ特有の姿勢をしているとき

猫背型を改善するための対処法

腰猫背を改善するためには、立ち方と座り方を工夫する必要があります。

椅子に座っているときの対処法は、足を前に伸ばすと腰猫背が強くなるので、お尻の下に足が来るように心がけます。

さらに、上半身や頭が前に行けば行くほど背中や腰が猫背になりますので、その2点を注意します。

床や地べたに座った場合は少し難しいですが、正座の状態で、かかととお尻の間に座布団やクッションを挟み、お尻を少し高くする姿勢がベストです。

正座椅子を使うと、そのような姿勢が取りやすくなりますのでおすすめです。

立っているときの前かがみや中腰は、完全に対処することはできませんが、膝を曲げるか足を横に開いて(開脚)腰猫背を軽減させます。

寝方に関しては、仰向けで腰に痛みが出る場合は、無理をしなくても大丈夫ですが、腰が丸くならないように気をつけてください。

前かがみは、洗い物をしたり掃除機を掛けるなどの日常生活や家事・育児などが多く、中腰作業は農作業や物運び、力仕事やスポーツなどが挙げられます。

今日明日で結果が出るものではありませんので、意識すれば減ることができる範囲の物を、長年掛けて少しずつ減らすくらいの対処法が良いと思います。

ただ、重症の猫背型になってしまうと、ちょっとした対処法を行った所で改善は難しいのも現実です。

そのような時は、腰痛を専門とする信頼できそうな整体などを探して、治療を行っていくことも選択肢の1つになります。

反り腰型

説明の重複になりますが、腰の背骨部分は、腰椎と呼ばれる骨が5つ積み重なっていて、それが猫背と反対方向に少し反っています。

腰まわりに付く筋肉や、背骨と背骨の間にある椎間板というクッションなどは、背骨が軽く反った状態が最も負担が少なくゆるんだ状態を維持できます。

反り腰とは、『腰猫背(猫背型)』とは逆で、腰の背骨部分の反りが『さらに反りすぎてしまった状態』を指します。


軽症の反り腰型

反り腰は『腰猫背と逆方向の歪み』になりますが、腰が反りすぎてしまうことでも、腰まわりの筋肉や椎間板にも負荷が掛かってしまいます。

軽症の反り腰型の場合は、主に腰まわりの筋肉が過剰に引っ張られたり縮んだりしてしまい、その状態で仰向けで寝ると痛みが出るという症状になります。

しかし軽症であれば、仰向けに寝ていることで背骨の反りも少しずつ正常に戻り、筋肉への負荷も減るため症状は次第に落ち着いてきます。


重症の反り腰型

反り腰が続くと、まずは背骨の背中側の筋肉(背筋と呼ばれる部分)に負荷が掛かってきます。

それが長期間続いてしまうと、次は背骨のお腹側の筋肉である腹筋や、下腹部の腸腰筋という筋肉にも問題を起こします。

この腸腰筋は、背骨と股関節をつなぐ筋肉になるため、反り腰だけではなく股関節の歪みも引き起こしやすくなります。

股関節とは、太ももの骨と骨盤の骨の関節(連結部分)になるため、股関節の痛みはもちろんですが、腰痛とも大きく関係してきます。

また、筋肉への負担が長期間続くと、背骨や骨盤の歪みも引き起こし、腰椎すべり症という背骨の病気が出ることもあります。

それと同時に、仰向けで寝たときに『お尻の骨が敷き布団に当たって痛い』などの症状(骨盤の歪み)も出やすくなります。


反り腰になる原因

反り腰になる原因を、4つの視点から説明します。

1つ目が『体型』で、2つ目が『立ち方』、3つ目が『座り方』で、4つ目が『寝方』になりますので、順番に説明していきたいと思います。


反り腰になる体型

猫背の姿勢は一般的に浸透しているので分かりやすいのですが、反り腰はあまり一般的ではありません。

意識してみると分かるのですが、反り腰の典型姿勢は妊婦さんになります。

つまり、お腹が出ている姿勢になるのですが、これは妊婦さん以外でもお腹が出てしまえば反り腰になってしまいます。

背骨や骨盤の形的に、お腹が出たり太ったりしても腰が反らない人もいますが、ほとんどの方はお腹が出ると反り腰になります。


反り腰になる立ち方

反り腰になる立ち方の代表例は、体重が足の中心(土踏まず)ではなく、つま先に偏った状態(つま先重心)になります。

立った状態で一時的につま先へ体重を掛けると、スキーのジャンプ競技でジャンプしているときのような姿勢になります。

ただ、その姿勢を維持するには相当の筋力が必要なため、普通は腰を反らす事でバランスを保つ立ち姿勢になります。

ハイヒールを履いてかかとを高くした姿勢も同じような姿勢になるため、これも反り腰になる代表的な姿勢です。

また、背伸びをして高い所の物を取ろうとした時や、洗濯物を背伸びして干すような機会が多い場合も反り腰になります。

建設や工事関係のお仕事などの『上向き作業』も、背骨全体が過剰に反る姿勢が多くなる代表例となります。


反り腰になる座り方

床や地べたに座るときの姿勢は、腰猫背になることが多いのですが、反り腰になる姿勢は正座や女の子(アヒル)座りが代表的です。

椅子に普通に座った場合も腰猫背になることが多いのですが、椅子の上で正座をすれば反り腰になりやすいのは同じです。

また、腰に良いと思い腰枕を使って椅子に座っている方もいらっしゃいますが、腰枕が分厚すぎると腰が反りすぎる場合もあります。


反り腰になる寝方

うつ伏せが反り腰になる寝方ですが、うつ伏せで睡眠を取る方は私が治療中に聞いている限りでも非常に少ないです。

しかし、読書をする時にうつ伏せになって腰を反らせて読む、という方は一定数いらっしゃいます。

椎間板ヘルニアの予防体操にマッケンジー体操というのがあるのですが、これは『うつ伏せになって腰を反らす姿勢』を取ります。

短時間であれば、椎間板ヘルニア予防に使えたりはするのですが、3分以上のその姿勢は腰にとって良い事はありません。


反り腰の改善法

反り腰の改善法は、言葉で説明するのは割と簡単ですが、意識改革やそれなりの努力が必要な部分があります。

妊婦さんの場合は出産まで上手にお付き合いする必要もありますが、太っている方でしたら痩せることが1番効果的です。

つま先重心になってしまう場合は、体重がつま先に行かないように、土踏まずを意識して立ったり歩いたりすることが大切です。

ハイヒールに関しては、仕事でどうしても履かなくてはいけない場合は、かかとと地面の設置面積が広く、高さは3センチまでが理想です。

洗濯物を干すなどで背伸びをする姿勢が多い場合は、背伸びしないで良いように踏み台を置くなどの工夫も必要です。

上向くことが多い仕事の場合は難しい面もありますが、仕事の休憩の時に腰を丸める動作を少し取ってみたり、この場合も踏み台を使うなども1つの方法です。


反り腰の対処法

反り腰の対処法で最も有名な体操もあるのですが、これはあくまでも対処法になるため、原因を取り除くことを最優先させた上で行ってください。

仰向けに寝た状態で、体育座りをするように両膝を抱えて丸くなる姿勢を取ります。

この姿勢は背骨全体を猫背にさせるため、腰猫背の人には悪化原因にもなりますが、反り腰の人には効果的な対処法になります。

軽い背骨の歪みであれば、これで改善してしまう場合もあるのですが、あくまでも原因となる悪い姿勢を取り除くことが最優先のため、補助的に使ってください。

反り腰の症状に関しても、重症になれば簡単には自己改善はできないため、整体などの治療が必要な場合もあります。

仰向けも横向きの寝方でも腰が痛い場合

仰向けで寝たときに腰が痛い場合は、猫背型や反り腰型が多いのですが、さらに横向きの寝方でも痛い場合は別の要素が考えられます。

横向きで腰が痛い場合の『痛みの出方』によって、『神経痛型』と『内臓疾患型』の2つに分けて説明したいと思います。

神経痛型

腰の神経が何かしらの原因により圧迫を受けると、『お尻から足先のどこか』に痛みや痺れが出たり、力が入りづらいなどの感覚異常が現れます。

この状態を『神経痛』と呼び、椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛が代表的です。


神経痛の症状と原因

寝方で痛みが出やすい神経痛の症状は、椎間板ヘルニアによる神経痛、坐骨神経痛の2つが代表的です。

椎間板ヘルニアで神経痛が出ている場合は、横向きでも腰や足に痛みが出やすくなり、症状が非常に強い場合は軽い寝がえりでも強い痛みが出ます。

猛烈な症状でない場合は、『右向きで寝ると痛いけど左向きは少し楽』など、左右の横向きで腰の痛みに偏りが出る場合もあります。

これは、横向きで寝ると背骨が横に曲がる(たわむ)ため、それにより片側向きの寝方では神経圧迫が起こりやすく、逆向きでは大丈夫という状態が考えられます。

椎間板ヘルニアの原因は、腰猫背が大きく関係しやすいため、日ごろの生活を気を付けることも大切です。

腰猫背は『椎間板の構造的にダメージを加える姿勢』になるため、椎間板ヘルニアの大きな原因には、『腰猫背』の習慣を意識することも大切になります。

また、椎間板を何度も傷めることで、その負担が積み重なり、脊柱管狭窄症という腰の病気の原因になるという整形外科医の書籍※もあります。

※腰痛を治すのは、医者ではなく、あなたです【参考書籍】

(補足)
脊柱管狭窄症は、短い人ですと『5分ほど歩くとお尻から足全体に痺れや痛み』が出て、座って腰を丸くすると症状が落ち着くのが特徴です。

なので、寝ているときは症状が出ても腰痛程度で、足には神経痛を感じづらい方が私の治療経験上は多くみられます。

また、腰猫背になることで『神経の圧迫が少なくなる構造』のため、教科書的な考え方ですと『横向きで腰を丸めて寝ると痛みが減りやすい』のも特徴です。

坐骨神経痛に関しては、ヘルニアによる根性(こんせい)坐骨神経痛と、それ以外の坐骨神経痛がありますが、後者について説明します。

坐骨神経とは、脳から出た脊髄神経が背骨の中を腰まで通り、腰から足に分岐した人間で最も大きい神経を指します。

そのため坐骨神経が何かしらの原因で圧迫されると、腰痛やお尻~足先までの痛みや痺れ、足の筋肉の運動麻痺(軽度~重度)などの広い範囲で障害が起こります。

お尻や太ももの後ろだけが痛い場合や、ふくらはぎやスネ、くるぶしや足の裏まで痛みや痺れが出る場合もあります。


症状の強さがまちまちで、 椎間板ヘルニアとの見分け方も難しいため、整体の治療でもその場ですぐ改善するものもあれば、期間が長くかかる物もあります。

そのため、坐骨神経痛と一言でまとめることは難しく、仰向け以外は腰や足に痛みが出ない場合もありますし、横向きの寝方になった瞬間に激痛が走る症状もあります。


坐骨神経を圧迫する原因は、椎間板が関係する症状を除くと、筋肉のコリ(硬さ)や骨格の歪みが多いと考えられます。

筋肉が原因で症状が起こる場合は、腰やお尻の筋肉が硬くなって坐骨神経の通り道を塞いでしまうのが代表的です。

また、太ももの筋肉もお尻につく物が多いため、それらの筋肉が硬くなることでも坐骨神経の通り道を塞ぐことがあり、同じように症状を引き起こす原因になります。

さらに、トリガーポイントと呼ばれる筋肉の固まりが原因で、坐骨神経痛に似た症状を出す場合もあります。


関節(骨と骨の連結部分)が原因となって坐骨神経痛の症状が出る場合は、背骨・骨盤・股関節の歪みが主に考えられます。

特に股関節の場合は、変形性股関節症という骨の変形が関係する場合があります。

股関節とは『骨盤と太ももの骨(大たい骨)の連結部分』になりますが、関節の変形が原因で歪みを起こし、坐骨神経を圧迫します。

股関節は骨盤と連結する関節のため、股関節の変形は骨盤の歪みも作り、それがさらに背骨にも影響を及ぼします。

その結果、股関節の変形が大元の原因の、椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛など、複雑な症状になる場合もあります。


子供の頃も含め、女の子(アヒル)座りをしないのに『あぐらが苦手』という場合は、股関節が関係する坐骨神経痛の場合もあります。

整形外科でレントゲンを撮ることで変形は分かりますので、不安があれば受診するようにしてください。

※女の子座りは『あぐらが苦手になる骨格』を作る座り方になります(変形とは異なります)


症状の原因の原因

背骨や骨盤が原因の坐骨神経痛に関しては、大元の原因は『筋肉のコリ』などの問題が主な原因になります。

筋肉のコリなどを引き起こす原因は、『腰猫背』や『反り腰』、『体のねじれ』や『ストレス』などが主に考えられます。

体のねじれは、足を組んだり、立っている時に片足に体重を掛けるなど、左右対称の姿勢が習慣になることで起こります。

ストレスも筋肉を硬くする原因のため、睡眠不足や精神不安など、過剰なストレスがある場合は発散する時間を設けるなど対策が必要です。


改善法

坐骨神経痛や椎間板ヘルニアなどの強い症状は、日常生活の姿勢を気を付けたりストレッチをしたからといって、すぐに改善するものではありません。

激痛や強い痺れ、感覚麻痺などが出ているようであれば、整形外科やペインクリニック(麻酔専門医)で痛みをコントロールしながら、自然治癒力(時間の経過による治癒)に頼らなくてはいけない場合もあります。

激痛まで行かない症状であれば、腰痛を得意としている整体などで治療を行っていくのも、症状改善の近道になる場合もあります。

内臓疾患型

横向きの寝方で腰痛が出る場合は、『神経痛型と内臓疾患型がある』とお話しました。

内臓の病気が疑われる場合は、早めに病院を受診する必要がありますので、腰の痛みが内臓疾患かを見分ける必要が出てきます。


見分け方

筋肉や関節が原因の腰痛と、内臓が原因の症状を見分ける1番の方法は、『筋肉や関節への負担で痛みが変化するか』を確認することになります。

寝起きの動作や椅子からの立ち上がり、顔を洗ったり食器を洗う時の前かがみ、長時間座っているなども『負担』の1つと考えて下さい。

これらの動作や姿勢で、腰の痛み不快感が出るようでしたら、『内臓疾患による腰痛』の可能性は減ります(可能性は残りはします)


逆に、内臓が原因で腰が痛い場合は、特定の姿勢や動作で腰痛が強くなる可能性はグッと減ります。

たとえば、寝起きの動作や椅子から立ち上がるとき、前かがみや中腰の動作などでも、腰の痛みや重さが一定の場合は注意が必要です。

また、内臓が働いたときに痛みが強くなるのも特徴の1つになります。

胃が原因で腰痛が出ている場合は空腹時や食べ物が胃に入ったとき、肝臓であればお酒や脂っこいものを食べた後などが代表的です。

ただ、内臓の病気が原因で起こる腰の痛みは、教科書通りに症状が出ないことも多いため、おかしいと思ったら早めに病院を受診してください。

より詳しい見分け方については、腰痛と内臓疾患や癌などの病気を症状から見分ける方法も参考にしてみてください。

寝返り不全型

仰向けの寝方で寝起きに腰が痛くなる場合を、寝返り不全型、もしくは複合型と分類しています。

寝返り不全型は、寝ているときに寝返りを打っていない状態を指し、複合型は名前の通り、いくつかの型が複合的に合わさって出てくる腰痛を指します。


寝返り不全型の原因

寝返り不全型で腰痛が出る原因を、大きく4つに分類しました。

1つ目が『敷き布団の問題』で、2つ目が『睡眠環境の問題』、3つ目が『筋肉や関節の問題』で、4つ目が『病気』になります。


敷き布団の問題

敷き布団は柔らかすぎて体が沈んでしまうと、寝返りが打ちづらくなります。逆に硬すぎる場合も、背中や腰に痛みが出やすくなります。

高反発などの『適度な硬さがある敷き布団』が腰痛には向いていますが、品質の低い物だと、すぐに"へたって"しまうマットレスもあるので注意が必要です。

当院にご来院いただく腰痛の方に聞く限りでは、点で支えるマットレスは好評不評が分かれるため、個人的には面で支える敷き布団をおすすめしています。

私個人が使っているのも、日本製の高反発マットレスで有名なエアウィーブです。


睡眠環境の問題

ここで言う睡眠環境の問題とは、『寝返りが打てないような状況』を指します。

布団の上に物を置いているため睡眠スペースが狭かったり、そもそもが敷き布団ではなく適当なスキマで寝ている場合などが1つです。

他には、お子さんと一緒に寝ていて寝返りが打てない、ペットが腕を枕にして寝るため寝返りが打てないなどが含まれます。

これらを改善するためには、寝返りを打てる適度なスペースと環境を作ることが何よりも大切です。


筋肉や関節の問題

強い筋肉のコリや関節の歪みが強くなってしまうと、寝返りが少なくなることがあります。

強いコリや歪みで体が動きにくくなっていたり、寝返りで痛みが出る場合は、無意識のうちに寝返りを打たなくなる場合もあります。

これを改善する方法は、症状の程度にもよりますが、マッサージを受けたりストレッチを行ったりして、筋肉を柔らかくすることが大切です。


病気

病気で寝返りが打ちづらくなる症状だと、脳や中枢神経の病気(パーキンソン病など)が挙げられます。

また、血液の状態が悪かったりする『東洋医学における未病(病気の手前)』でも、寝返りが打ちにくくなる場合もあります。

これらの改善方法としましては、病気が関係する場合は病院で受診するのが最優先になります。

未病の場合は、食事・運動・睡眠が健康の基本になりますので、生活習慣を改めることが改善の第一歩になります。


↑ ページの一番上に戻る

【次】腰痛は寝方で予防!腰に良いのは仰向け・うつ伏せ・横向き?