椎間板ヘルニアは遺伝も大きな原因
私の治療経験上も、椎間板ヘルニアについては親子で遺伝するのではないか、と以前は思っていましたが、以下のような研究論文がありますので参考にしてみてください。
椎間板ヘルニアと遺伝
椎間板ヘルニアで手術を行った38人と、上半身の症状を診断された『腰椎椎間板による痛みの経験がない50人』を比較した研究があります。
その2つのグループの、親もしくは子供(1親等以内)に『椎間板が原因の症状が過去に出ていないか』を調査してみました。
すると、椎間板ヘルニアを手術をした人たちは28%が該当し、上半身の症状が原因だった人たちは2%しか該当しませんでした。
さらに、手術をした人の一親等7人が、腰痛椎間板ヘルニアの手術をしていて、上半身の症状の方たちには1人もいないことが分かりました。
椎間板ヘルニアは遺伝で5倍なりやすい
遺伝が原因となるかを調べた他の研究では、腰椎椎間板ヘルニアの手術を受けた21歳未満63人の両親と、年齢や性別を一致させたグループの両親を比較したものがあります。
坐骨神経痛や椎間板ヘルニアになったことがあるかどうか、両者のグループ(両親)に調査したところ、手術した側は32%が該当し、手術してない側は7%という結果が出ました。
両親が椎間板ヘルニアや坐骨神経痛を経験したことがあると、一般の人よりも5倍近く症状が出やすく、遺伝が原因になるという結果が出ました。
一卵性双生児と遺伝子
一卵性双生児に関しては、成長過程で影響を受ける事はありますが、基本的には同じ遺伝子を持って発生しています。
そのため、一卵性双生児に関しても椎間板の変形やヘルニアなどは大きく関係すると言われています。