腰痛治療大辞典【病院で教えない腰の痛みの原因】

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椎間板ヘルニアの症状を引き起こす原因

椎間板は、3歳から悪化するという研究もあります。

椎間板ヘルニアを引き起こす原因について、いくつかの有力な医学論文がありますので、そちらについて説明したいと思います。


腰痛がなくても年齢で椎間板は悪化

腰痛の症状がない20~80歳までの67人を、MRIによる画像診断で調べた研究があります。

その結果、椎間板ヘルニアの手前である『椎間板の変性』に関しては、20~39歳までの人で34%、40~59歳までの人で59%、60歳以上の人で93%と、年齢と共に悪い状態になっています。

また、『椎間板の膨隆(膨隆の仕方によっては椎間板ヘルニアに分類される)』に関しては、20~39歳までの人で56%、40~59歳までの人で50%、60歳以上の人で79%と、60歳以上で多く見られます。

さらに、椎間板ヘルニアの中でも強い痛みを出しやすいと言われる『髄核の脱出(脱出ヘルニア)』は、20~39歳までの人で21%、40~59歳までの人で22%、60歳以上の人で36%と、やはり60歳以上で多く見られています。

【参考】年齢によるヘルニアの原因と違い


腰痛がなくても76%に椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアで坐骨神経痛などの痛みがあり、手術を視野に入れている患者46人と、腰痛がない(年齢、性別、職業などもできる限り近い)46人を比較した研究があります。

すると、腰痛のない人の85%に椎間板変性(ダメージ)が見つかり、76%の人に腰椎の椎間板ヘルニアが見つかりました。

両者の椎間板ヘルニアの状態を比べると、椎間板の変性(ダメージ)具合に関しては、全体的に大きな差は見られませんでした。


坐骨神経痛の人と腰痛のない人の比較

ただ、強い痛みを出しやすいと言われる脱出型ヘルニア(髄核の脱出)の割合が、症状が出ている人たちの35%、痛みがない人たちの13%と違いました。

また大きく違ったのは、椎間板ヘルニアが神経根を圧迫する割合で、症状が出ている人たちが83%、痛みのない人たちが22%でした。


椎間板のダメージと腰痛は関係しない

腰痛がない41人にMRIを繰り返し5年間撮影し、腰椎の椎間板がどのように悪化していくか調査した論文が2002年に発表されています。

それによると、5年間で41%に椎間板の変性(ダメージ)が進行したが、椎間板の変性と『腰痛が出る確率』は比例しませんでした(ヘルニアまで行くと腰痛の一因になるようです)

さらに、腰痛の原因である『重い物を持ち上げる・運ぶ』『体をねじる・曲げる』などの動作は、椎間板にダメージを与えないということも分かりました。

また、椎間板ヘルニアによる痛み(坐骨神経痛などの症状)とは違いますが、腰痛を引き起こしやすい原因に『椎間板ヘルニアがある』『運動をしない』『夜勤をする』の3つが関係する、と報告されています。


3歳から椎間板は悪化する

胎児から88歳までの44人の解剖例と、椎間板ヘルニアなどで手術を行った30人から、腰椎の椎間板標本を20250個作り、椎間板の年齢による変化を詳しく分析しました。

その結果、3~10歳の段階で『椎間板への血液の流れが少しずつ減少している』ことが分かり、さらには『椎間板の小さなひび(亀裂)』も確認されました。

また、11~16歳になると椎間板のダメージがさらに進み、ひび(亀裂)だけではなく断裂している椎間板も確認されました。

この研究で分かったことは、椎間板の老化は幼児期から始まり、加齢と共に少しずつダメージを受けていく、ということでした。

ただ、椎間板の老化は個人差が大きく、20歳でも70歳代と同じような椎間板の人も見つかれば、逆に80歳代でも若い人と見分けが付かない椎間板の人もいます。

つまり、加齢と共に椎間板はダメージを受けていくが、遺伝などを含めた例外もあるということが分かりました。


椎間板ヘルニアを引き起こす原因まとめ

腰痛のない人の85%に椎間板の変性(ダメージ)が見られ、腰痛のない人の76%に腰椎椎間板ヘルニアが見つかる。

椎間板の変性は3歳から始まり、年齢と共に自然と悪化するが、遺伝などを含めた個人差が大きいのが特徴。

椎間板の変性度合いと『腰痛が出る確率』は比例しないが、ヘルニアまで変性が進むと腰痛の1つの原因になる。


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